奇才が挑む初の純文学…? |
Posted by 弓子
クワイエットルームにようこそ
松尾 スズキ
名前からして恐いですね…
「クワイエットルームへようこそ」
「ようこそ」って恐いですね。
歓迎されるべき時に使われるこの「ようこそ」ですが
(ようこそ〜ここへ〜遊ぼうよパラダ〜イス♪しかり)
クワイエットルームというわけのわからない名詞に付くことによって
なんだか恐い。
そう!なんだか恐いんですよ、この小説は。
いや、違うな。
恐いのは松尾スズキさんでしょうか。
スズキさんは(ここはあえて下の名前で呼んでみようと思います)
脚本や戯曲、コラム、エッセイなど
書き物はなんでもやってらっしゃる感じの人ですが
どの作品もなんか恐いんですよ。
本作は、生と死、正気と狂気の
境目とはなんであろうか!?と考えさせるお話。
まぁ正面からそんなテーマを投げつけてくるような
小説ではないのですが、
私的解釈からするとそんな感じ。
小説なのですが、さすが脚本を手がけるスズキさんだけあって
言葉づかいも軽いし、ストーリーの流れもスムーズで
読みやすいですよ。
ブラックでユーモラスなズズキワールド
皆さんも浸ってみたらどうでしょう?
(ちなみに芥川賞ノミネートされてます)
14:14 | - | -